2017/07/18

初夏の白川郷【福井-白川郷-岐阜】

暑い。暑すぎる。
もうナイトライドするしかない。


そこで白川郷。
ずっと行けずじまいだったし良い機会。

京都から全自走は無理なので金曜日の夕方から輪行で福井駅までワープ。
そこから金沢経由で白川郷。引き返すのも何なのでそのまま岐阜まで、というルート。

20:30 福井(0km)
24;00 金沢(70km)
05:00 白川郷(150km)
15:00 郡上(230km)
18:00 岐阜(295km)

いつものようにがばがばプラン。5月の福井ライドの続きって感じの認識。
白川郷から高山に抜けたり郡上から下呂に抜けたりしても良かったけど今回はパス。岐阜広い。





夜通しナイトライドはいつも以上に安全第一を心掛ける。
自動車との接触事故も怖いけど単独での落車事故も十分怖い。
ライトなどの装備や服装による体温調節、さらには補給や仮眠を取るタイミング、ブルべとかをやるならそういったマネジメントも重要になってくるんだろうな(参加する気は別にない)。

まぁでも今回はたかだか300km、白川郷までで言えば150km程度なのでそこまでガチガチに構えなくてもいいんじゃないってことでライトだけ入念に装備を整える。ライド中は仮眠のタイミングとパンクに注意(居眠り運転ダメゼッタイ)。





と、いうわけで福井駅着。時刻は20:00過ぎ。
輪行を解いて、とりあえず金沢駅までの平坦70km、ここをサクッといきたいところ。

金沢駅到着。暗い。
時刻は23:37。なかなか良いペース。

福井-金沢間は車はまぁ多かったけど道も広いし路面もきれいだしで走りやすかった。信号にも比較的捕まらなかった気がする。

しかしここからが本番。


その前に晩ごはんのラーメン。少し食べ過ぎてこの後お腹が痛くなった。

富山に入ってからすぐの南砺にて夜間工事のために迂回。
距離自体はほとんど変わらなかったけど街灯がぐっと少なくなる。
止まると一気に恐怖が襲ってくる気がしてゆっくりでもできるだけ走り続ける。



道の駅で小一時間仮眠を取った後、いよいよ五箇山、山岳コース。
山の登り始め付近で白川郷から走ってきたおっちゃんとそれを迎えるご家族のみなさんと少し話して僕も出発。真っ暗な山を走る。




長い五箇山トンネルを抜け、ダウンヒルを終える頃には空がうっすらと明るくなってきた。
夜と朝の間のこの不思議な時間に一人見知らぬ場所で自転車を漕ぐのってとても贅沢なことではなかろうか、とか考える。しかし少し寒い。

ここからは飛越峡合掌ライン。名前の通り合掌造りの集落が点在しており、どれも重要文化財に指定されているみたい。白川郷以外にも色々あるんだなぁ。



白川村!!残り15km!!!
到着!!!白川郷!!!!時刻は6:00前。
福井からたった150kmなのに随分と遠くまで来た気分。さすが秘境。
夜通し走らないと拝めない景色。来てよかったとしか思えない。
良さみが深い。





その後しばらく村を散策していると、、、


「もしかしてつむりさんですか?」

まさかのつむりさん(@tsumuri_f5 )との邂逅。
実は同じ日の昼に新車のシェイクダウンとして大阪から白川郷まで岐阜ルートで300km走ってきたみたい。(出発の当日につむりさんが白川郷に向かってることを知って、もしかしたらと思ったけどまさか本当に会えるとは)

大阪の人と京都の人が白川郷で会うという謎の現象。


自転車を並べて写真を撮ってもらい村唯一のコンビニで朝ごはんをご一緒したあと展望台に登ってそこでお別れ。なんとも変な体験をした気分。白川郷から南下する途中、数人自転車乗りを見たけどつむりさんに会いに行っているんだろうかと考えたり。





白川郷からはひるがの高原という場所までじわじわ登り。
洞門がたくさんあって興奮した。洞門良いよね。

すっかり日も昇り、どんどん気温が上がっていく、、、キツイ。
道の駅などで仮眠も取りつつひたすら南下。

ひるがの高原からの下り基調も完全に暑さが勝ってて走る気が削がれていくばかりだった。
気温36℃ってそれもう体温ですよ。




残り15kmで魔剤注入。レッドブル、実はあんまり好きじゃない。





土曜日の夕方の岐阜市街地を走って、、、


岐阜駅到着ゥーーー!!!
福井駅から294.6km!!!
夜通しナイトライド、完!!!

喜びに浸る間もなく手早く輪行準備を済ませ、新快速で帰路に着いた。
途中何度か寝たからか電車内で寝ることはなかった。


走行時間 12時間
経過時間 約20時間(うる覚え)

ナイトライドは順調に行けたけど後半、陽が昇ってからがバテバテだった。
やっぱり日中は暑すぎて走れたもんじゃないわ。。。
ただ、深夜に見知らぬ地を走るあの非日常感は癖になりそう。

「夜に出発して始発で家に帰る」みたいなコンセプトの方が多分楽だからこれからの季節どんどんやっていこう。

夏はまだ、始まったばかり。





余談だけど、白川郷といえば『蟲師』(漆原友紀/講談社)を思い出す。
単行本第6巻のおまけページでの作者の白川郷一人旅のお咄。

(以下単行本より抜粋)

「ギンコは旅そのものが日常ですが、私は日常とは少し違うところを歩きたくて旅に出ます」
「一人で見知らぬ土地に立つとヒシヒシとその土地と向き合える気がします。すると後々思い出せるその土地の空気の密度が濃くて好きなのです」
「物音ひとつしない暗闇、そして朝の光のよろこび。夜がわびしい程朝晴れてれば嬉しい。その起伏の激しさも一人旅のよい所です」

『蟲師』は本当に日本の原風景を美しく描いた作品で日本を走るなら『蟲師』を読んでおかないとっていつも思う。ギンコがカッコイイ



おしまい

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